コロナ禍の影響を受け、テレワーク(在宅勤務)が始まったり、頻度が増えたりして、今後も継続予定の皆さんの中には、これから新築を計画している方もいらっしゃると思います。新築ではテレワーク(在宅勤務)で抱える不満を解決した環境を整えたいと考える反面、テレワーク(在宅勤務)がいつかは終わる可能性を心配する気持ちもあるんじゃないでしょうか。この記事ではその解決策のひとつを前編・後編に分けてご紹介します。今回の記事は前編です。
きっと家づくりの参考になるはずなので、活用してみてください。
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テレワーク(在宅勤務)の場所がない?今の住まいでは不満が山積!
まずは今の住まいのテレワーク(在宅勤務)環境を整理するところから始めましょう。
テレワーク(在宅勤務)の実施場所はどこ?
皆さんはどこでテレワーク(在宅勤務)していますか?ちなみに僕はリビング・ダイニング(ダイニングテーブル)で行なっています。
■テレワーク実施場所(上位2か所までの複数回答/自宅内のみの回答で絞り込み)
リビング・ダイニング(ダイニングテーブル) 55%
専用ルーム(書斎等) 16%
リビングダイニング(仕事用デスク/専用スペース) 15%
寝室/ベッドルーム 14%
その他の自宅の部屋 14%
ベランダ・バルコニー・デッキ・屋上・庭など自宅の屋外空間 1%
出典:「新型コロナ禍を受けたテレワーク×住まいの意識・実態」調査 リクルート調べ(2020年5月)
この調査結果からは、専用スペースを設置できる人は少ないまたはテレワークが始まる前はそもそも必要なかったと言えそうです。
テレワーク(在宅勤務)の現状の不満とは?
急に始まったテレワーク(在宅勤務)であれば、十分な準備ができていたとは言いづらいですよね。
僕も含め、仕事しながら不満を感じる場面も多くありました。
■テレワークに際する不満(複数回答)
・オンオフの切り替えがしづらい 35%
・仕事専用スペースがない 33%
・仕事用のデスク/椅子がない 27%
・モニターやプリンターなどの備品が十分ではない 22%
・仕事の資料、PCなどの置き場、収納スペースがない 20%
・ネット環境が悪い 18%
・1人で集中するスペースがない 15%
・仕事に適した共用部(ワークスペース)が充実していない 14%
・遮音性が低い 13%
・TV会議が可能な環境(部屋・スペース)がない 9%
・子どもを見つつ仕事可能な環境(部屋・スペース)がない 8%
・仕事関係の来客との打ち合わせスペースがない 5%
・その他 6%
出典:「新型コロナ禍を受けたテレワーク×住まいの意識・実態」調査 リクルート調べ(2020年5月)
・オンオフの切り替えがしづらい
「実施場所」
・仕事専用スペースがない
・1人で集中するスペースがない
・仕事に適した共用部(ワークスペース)が充実していない
・遮音性が低い
・TV会議が可能な環境(部屋・スペース)がない
「家具・備品」
・仕事用のデスク/椅子がない
・モニターやプリンターなどの備品が十分ではない
「収納」
・仕事の資料、PCなどの置き場、収納スペースがない
「子育てとの両立」
・子どもを見つつ仕事可能な環境(部屋・スペース)がない
「その他」
・ネット環境が悪い
・仕事関係の来客との打ち合わせスペースがない
・その他
新しい住まいではこういった不満を解消することが理想的なテレワーク(在宅勤務)環境になりますね。
「家具・備品」や「その他」についてはここでは触れませんが、テレワークに必要なデスクや椅子について詳しく知りたい方は以下のリンクからどうぞ。
新築住宅ならテレワークの場所候補は4つ!
新築住宅であれば間取りから検討できることが大きなメリットですね。ただ、間取りは自分たちがこうしたい!っていう要望だけでなく、予算・土地面積などの他の制約とも相談しながら決めていくことになります。必ずしも自分の思い描く間取りになるとは限りませんよね。だからこそ、あらかじめ多くの選択肢を持っておくことが大切になります。
完全個室
いわゆる仕事部屋ですね。完全個室を設置できれば、「実施場所」や「収納」の不満は全て解消できそうです。
半個室
アームハング棚柱SS
ロフトやスキップフロアなど完全個室ではありませんが、人の視線を遮れる程度に囲まれた感があるスペースですね。「実施場所」や「収納」の不満はある程度解消されそうです。ただ、TV会議が可能な環境かどうかはデスクや椅子の配置によりますので注意が必要ですね。TV会議ツールでも背景をぼかしたり、変更することもできるので、そこまで重視しなくても良いと思います。
オープンスペース
リビング・キッチンまわりなどオープンスペースに設置できれば、「子育てとの両立」は可能になります。ただ、どうしても集中しづらかったり、TV会議の際に生活音が相手に伝わりやすい点には注意したいですね。
収納スペース
枕棚セットパイプ付
クローゼット・押入れなど、収納スペースとして想定していた場所を使うのもアリです。こじんまりとした囲まれた場所なので「実施場所」としては集中しやすそうですが、収納プランを工夫したり、他の場所に収納を設けるなど収納量には注意が必要です。
これから新築を計画する人はどう考えればいいの?
これまでの流れから「実施場所」や「収納」の不満の解消には完全個室や半個室・収納スペース、「子育てとの両立」の不満の解消にはオープンスペースが必要ということが分かりました。
オープンスペースの場合は、個室に比べるとワークスペースの設置は難しくありません。下の写真のようにリビング・ダイニングの壁面にカウンターを取り付けることで解決できます。
カウンター(リビアス)/上部棚(アームハング棚柱SS)
ここからは新築住宅に個室に近いワークスペースについて考えていきます。
テレワーク(在宅勤務)はいつまで続く?テレワークありきでスペースを設けるのはもったいない?!
皆さんは今後もテレワーク(在宅勤務)を継続したいですか?僕自身は可能な限り継続できるといいなと思っています。
■今後のテレワーク継続意向
働いている時間の10%未満実施したい 7%
働いている時間の10~30%未満実施したい 19%
働いている時間の30~50%未満実施したい 22%
働いている時間の50~70%未満実施したい 17%
働いている時間の70~90%未満実施したい 6%
働いている時間の90%以上実施したい 12%
実施したくない 16%
出典:「新型コロナ禍を受けたテレワーク×住まいの意識・実態」調査 リクルート調べ(2020年5月)
現状がテレワーク(在宅勤務)かどうかは分かりませんが、84%の方がテレワークを継続意向ということから、テレワークのメリットを実感できているんでしょうね。テレワーク(在宅勤務)のメリットについて、ソムリエメンバーが実際に体感した記事を書いているので、詳しく知りたい方は以下のリンクからどうぞ。
ただ、自分の意向だけでテレワーク(在宅勤務)が継続できるとは限らないですよね。会社の方針やご自身の職場環境の変化など不安定な面もあります。そんな時に個室はどうなるでしょうか?テレワークを専用スペースで実施している人が16%ということからも、新築でも個室を設置できなかった、あるいはそもそも個室は必要なかった方も多いのだと思います。趣味部屋として使えると思っていても、家族からコミュニケーションが少なることを心配されたりして賛同が得られないかもしれません。
可変性のあるテレワークスペースをつくるのがベスト!
個室のワークスペースを設置するのが難しいなら、別の使い方をベースにして、仕事もできるっていうのがベストです!テレワーク(在宅勤務)が解消されたとしても元に戻せばいいので、無駄がなくとても効率的です。つまり可変性のある個室を作るということですね。
間取りの新発想!ワークインクローゼットのススメ♪
可変性のある個室としておすすめしたいのがワークインクローゼットです。ワークインクローゼット(work in closet)はウォークインクローゼット(walk in closet)と同じようにWICで表現できるので分かりにくいですね(笑
ワークインクローゼットとはワークスペースとクローゼットを兼ね備えた場所!
ワークインクローゼットとはワークスペース+ウォークインクローゼットのことです。基本的にはウォークインクローゼットとしての使用を想定しますが、ワークスペースを作れるようにプランニングしたものです。ウォークインクローゼットを可変させることで、個室を設置することなく、テレワーク(在宅勤務)の「実施場所」や「収納」に関する不満を解消できるようになるんですね。
ワークインクローゼットのメリット4つとデメリット2つ
ここからはワークインクローゼットのメリット・デメリットに触れていきます。
メリット1:独立した部屋なので仕事に集中できる
カウンター(リビアス)/収納棚(アームハング棚柱SS)
「仕事専用スペースがない」や「1人で集中するスペースがない」といった「実施場所」に関する不満がなくなるので、仕事に集中できるようになります。
メリット2:仕事用のデスクや収納スペースも充実
カウンター(リビアス)/収納棚(アームハング棚柱SS)
仕事用のデスクは備え付けのカウンターを設置、ウォークインクローゼットであれば収納力も抜群なので、「家具・備品」や「収納」に関する不満がなくなります。
メリット3:壁で囲まれた部屋だからTV会議も安心
アームハング棚柱SS
メリット4:収納スペースも兼ね備えている
アームハング棚柱SS
新築住宅のワークスペース候補として収納スペースを挙げましたが、単純にクローゼットや押入れをワークスペースに変えるだけだと衣類収納がゼロになってしまいます。ワークインクローゼットは仕事に必要な収納を作ったうえで、衣類も収納できるようになります。
デメリット1:エアコンなどの空調機器がないと相当厳しい
仕事に集中するためにはエアコンなどの空調機器が必須です。ただ、ウォークインクローゼットは寝室に隣接して設置することが多いので、寝室のエアコンが使えるのであれば問題なしですね。
ただし、ウォークインクローゼットを含んだ対応畳数のエアコンを選ぶ必要があるので注意してくださいね。
デメリット2:衣類収納への影響はゼロにはならない
収納プランや収納方法を工夫すれば、衣類収納への影響を減らすことは可能ですが、ゼロにはなりません。そんな時のアイデアとして、衣類はクローゼットに収納という発想を捨てて、下の写真のように、住み始める前からアウター類を玄関にまとめて収納するように計画するのも良いと思います。
ウォールゼット ノエル3
玄関にアウター類を収納するメリットを詳しく知りたい方は以下のリンクからどうぞ。
今回はテレワーク(在宅勤務)の現状とワークインクローゼットのメリット・デメリットについてご紹介しました。
後編ではワークインクローゼットの使い方をワークスペースのあり・なしでご紹介し、失敗しないポイントについても触れていきます。お楽しみに!
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